誰もが知る大手製薬会社「エーザイ」からまたリストラ断行のニュースが流れました。パリエットやアリセプトで一世を風靡したエーザイ。2014年に引き続きリストラを3段階で実施することが発表されました。
日本経済新聞記事:
2018年4月の薬価改定・診療報酬改定後、話題の尽きることがない製薬会社のリストラのニュース。今回のエーザイのリストラを背景に、今後の対策について考えて参ります。
アリセプト・パリエットで一世を風靡したエーザイ 3段階のリストラを発表!
エーザイの早期退職リストラは三段階で行われることが発表されており、対象年齢は「45歳以上かつ勤続5年以上の社員」とのことです。早期退職リストラの第一回目が2019年3月末退職、第2回目が2020年3月末退職、第3回目が2021年3月末退職と段階的に行うとのことです。第1回目が従業員3,100人のうち100名程度の募集目標人数ですが、第1回目の応募人数次第で、第2回目、第3回目の人数が決定するようです。募集期間は12月11日から21日まで、毎年同じ時期に実施予定とのことです。
このように会社の先行きを提示する事は、従業員に対して危機感を示す戒めなのでしょうか。私の経験と周りの反応をみますと、間違いなくこれで従業員のモチベーションは低下するでしょう。そこまでする「エーザイ」はそれだけ追い詰められている状況と判断出来ます。ではエーザイの未来は明るくないのでしょうか? 日本製薬工業協会ホームページを見ると、加盟会社の新薬開発状況がわかりますが、エーザイの新薬開発品を見るといくつかのパイプラインが有るのが解ります↓
これを見ますと、神経領域やがん領域、リウマチ領域で8製剤のパイプラインが有り、一見将来安泰に見えるかもしれません。しかしここで1点気になるのが「導入品」が多いことです。その薬がもし無事に上市されて発売されたとなると、導入先企業に対してロイヤリティーを払わなければなりませんし、コ・プロモーションともなると、コ・プロ経費も発生してしまいます。一般的に導入品はこれらのコストが掛かるため、自社開発品に比べて利益率は半減すると言われております。
今後段階的に行なっていくエーザイの早期退職リストラは、自社開発品が希薄な状況を考えての決断ではないかと私自身は考えております。
対象年齢に惑わされてはいけません!早めの備えをしておきましょう
エーザイの早期退職リストラの対象年齢は「45歳以上かつ勤続5年以上の社員」とのことで、その大半が管理職になると想像されます。リストラは段階的に3年連続行うそうですので、45歳前後の方は戦々恐々としているでしょう。しかしこれを見て、若い方も決して安心してはいけません。
過去にはMSDや日本ベーリンガーインゲルハイムは「30歳以上かつ勤続1年以上の社員」でリストラを行なっております。昨今の業界を取り巻く環境は日々大きく変化しております。「リストラはおじさん方の話」と思っていては大間違いです。30歳前後の製薬会社社員やMRの方は、いつ自分の身にリストラの現実が振りかかってくるかわからない時代だと思った方が良いでしょう。
そのためには、45歳前後の方も若い方も備えが必要です。では何をすれば良いのでしょうか?
特に若い方はMRだけで留まっていてはいけません 他部署を経験する
昨今の製薬業界を取り巻く環境を鑑みますと、今後MRだけ、また1社で1つの職種だけの経験というのは、いざ転職となった時に確実に市場価値が無くなります。なぜ1社の経験で1つの職種に没頭するのがダメかと申しますと、環境の変化が激しい時代に経験が少ないと変化に対応できない人だと見なされるからです。
今でも転職は悪だという風土が日本には根付いておりますが、「転職経験がない事」「1つの会社にいながらして1つの職種しか経験がない」ことは、変化の激しい今の時代では「市場価値のない人」というレッテルを貼られてしまいます。
ということで、今いる会社で今すぐ出来る対策としては「他部署を経験する」ことです。私もMR以外の本社部署の経験を致しましたが、これが後々の転職で確実に生きてきたのはいうまでも有りません。若い方、特にまだまだ潰しがきく年代の方は、「MR不要論」が叫ばれている昨今でも有りますので、他部署へ異動願いを出し、他部署を経験しスキルアップすることをおすすめ致します!
製薬会社MRの取り巻く環境も特に大きく変化しております。MRモニター制度の導入により、説明会や顧客へのPR出来る内容にも大きな縛りが出てまいりました。また最後の砦、説明会時の弁当提供ですら、廃止論が出てきている時代です。いくら薬とはいえ、まだまだ医師と製薬会社MRとの人間関係で使われているのが現状です。
それすら無くなってしまうと、MRとしての価値はなくなり、MR不要と言われてもおかしく有りません。そうなる日は近いと日々感じております。その時のためにも、MRだけではなく他部署を経験しておくことが、転職の際にも、また会社に残るという選択をされた際にも会社から「経験がある人」ということで重宝されます。
ちなみにこれからも残るMR以外の部署としては、「研修部」「特約店担当者」「メディカル」などは必ず必要とされる部署ですし、他社からも引き手数多となるでしょう。
自分の市場価値を知る! 今すぐ転職サイトへ登録
いざ自分の会社でリストラが発表された時のための最大の対策は「転職サイトへ登録」することでしょう。転職サイトに登録したからといって、転職しなければいけないわけでは有りません。転職サイトに登録しエージェントから意見をもらうということは、転職してもしなくても、自分の市場価値を知る上では非常に良い機会となるでしょう。
転職サイトに登録し、エージェントから意見をもらうことで、たとえ会社からリストラが発表されても、今後自分が会社に残って会社を発展させるべき立場なのか、それとも今まで培ったキャリアを評価して頂き他社でキャリアアップを目指すのか、といった判断軸を持つことにも繋がります。
そういう意味でも製薬会社MRの方は、まず転職サイトに登録するべきだと考えます。
下記はおすすめの転職サイトです!
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更におすすめの転職サイトについては関連記事で詳しくご紹介しておりますので、そちらを参考にして頂ければ幸いと存じます。
関連記事↓
今のうちに社内外で人脈を形成しておきましょう!
これも関連記事で繰り返し記載しておりますが、今後社内での出世や他社への転職を考えている際にも大きく生きてくるのが「人脈」です。特に他社への転職の際には「人脈形成」が一番大切です。なぜなら人脈を活かすことで自分が生きたい会社に行けるからです。
私は過去4度の転職歴が有ります。1度目は転職サイトに登録してエージェントを介して転職を致しました。しかし2社目3社目は「人脈」を生かして自分の望み通りの転職を叶えることが出来ました。
私は決して意識して「人脈」を形成していたわけでは有りません。今思うと心のどこかで意識していたのかもしれませんが、MR業や本社部署を経験した時に積極的に社内外との方との人間関係を構築致しました。それはしょっちゅう飲みに行くような関係では有りませんでした。普段お会いした時にさらっと世間話をする程度で、あとは電話でもお話できるような関係を築いていただけです。
しかしそのような関係でも、2回の転職にそのような人間関係が生きてまいりました。また社内の人間と有りますが、社内の方もいつまでも同じ会社にいるとは限りません。私は2回目の転職は元々同じ会社にいた方で、2社目に転職した会社に先に行かれていた方からのスカウトでした。
普段から「素直で謙虚な姿勢で人と接する」 私の身の回りでもそんな方が「人脈」を生かして望み通りの転職を果たしております。ぜひ今のうちから「人脈形成」を意識して積極的に社内外の方とコミュニケーションを取りましょう!
人脈の大切さについての関連記事も書いてますので、お役立てください!↓
エーザイ2018年12月にリストラ実施!今すぐ行うべき転職対策! まとめ
最近本当に早期退職リストラのニュースが絶えない製薬業界。
「私の会社は業績も良いし、将来性もあるので大丈夫」
「私は実績を残しているので大丈夫」
と思っていても、そのような会社でも先行きを懸念して早期退職リストラを断行しております。もういつ自分の身に降りかかるかわからない、変化の激しい今の時代、無防備ではあまりにも危険です。
自分自身、そしてご家族の明るい未来のためにも上記で紹介致しました対策は、私の経験上必ず実行されることをおすすめ致します!
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