ノボノルディスクファーマの取引卸絞り込みが意味するものは?

製薬会社の将来性
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インスリンで有名なノボノルディスクファーマが取引卸を削減し、絞り込みを行うことが発表されました。

ノボ 取引卸を削減へ 薬価制度改革など市場環境悪化で物流にメス 他の外資に波及の可能性も

ノボ 取引卸を削減へ 薬価制度改革など市場環境悪化で物流にメス 他の外資に波及の可能性も | ニュース | ミクスOnline

 

ノボノルディスク ファーマと言えば、昨年11月に業績好調にも関わらず、リストラを発表したことで業界を驚かせましたが、2019年早々また業界に激震を走らせました。今回のノボノルディスクファーマの取引卸の絞り込みによって、医薬品卸は戦々恐々とし、さらに今後は外資系を中心に製薬各社が追随するのではないか、という憶測が飛んでおります。

 

ノボノルディスク ファーマのリストラに関する記事を過去に書いてます。こちら↓

ノボノルディスクファーマでさえもリストラ発表!リストラの備えはお早めに!
インスリンメーカーで有名な「ノボノルディスクファーマ」がリストラを発表致しました。製薬会社の中でも比較的売り上げが好調な会社がなぜ早期退職「リストラ」を実施するのでしょうか?その背景には「2018年4月の薬価改定」があります。もはやリストラはどの製薬会社でも起こり得ます。いざという時のために備えはとは?

 

果たして今回ノボノルディスクファーマが行う取引卸の削減が意味するものは何なのか?について今後の製薬業界事情から考えた、私の私見を述べさせて頂きます。

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日本一の医薬品卸「メディセオ」でさえも取引中止に!

オーファンドラッグを扱うバイオ医薬品メーカーなどでは、取引卸を1社に限定することはすでに以前から行われておりました。しかし今回ノボノルディスクファーマが行った一回取引を開始してからの取引卸の削減は前代未聞です。また今回ノボノルディスクファーマが取った行動で一番周囲を驚かせたのは、日本一の売り上げを誇る広域卸である「メディセオ」を切ったことです。

 

昨年からその予兆はありました。ノボノルディスクファーマが2018年11月に発売した血友病B治療薬の「レフィキシア」を東邦ホールディングス(東邦薬品)1社に絞ってました。ここからメディセオ外しは既に始まっておりました。

東邦HD ノボの血友病薬レフィキシアの流通業務を受託 1社流通 | ニュース | ミクスOnline

 

その他にメディセオを外した理由はメディセオが「タケダ系」の医薬品卸であることが挙げられます。タケダはシャイアーを買収致しましたが、そのシャイアーは「レフィキシア」の対抗品の「リクスビス」を持っております。病院で立ちんぼしていてもMR間では「メディセオがノボ製品を安売りしていたからでは?」という話がある一方で、「血友病薬の関係が一番の理由では?」とも言われております。あくまでも憶測ですが。。

先陣を切ったノボノルディスクファーマの取引卸絞り込みが与える影響とは?

メディセオの他に切られた卸は、エバルス(広島県広島市、岡山県岡山市)、アトル(福岡県福岡市)のメディパルグループの2社のほか、モロオ(北海道札幌市)、岩渕薬品(千葉県四街道市)、鍋林(長野県松本市)、中北薬品(愛知県名古屋市)、ケーエスケー(大阪府大阪市)の合計8社です。取引中止は2019年4月からだそうですが、すでに中止された卸では売り上げが減るだけではなく、取引の根幹に関わる大きな影響が出ているようです。

 

病院や調剤薬局からすると取引先である医薬品卸が製薬メーカーから取引を中止されたと知ると、「今後果たして安定供給してくれるのだろうか?」と疑問に思われても不思議ではありません。そういった信用の失落が、取引中止にもなる懸念もすでに医薬品卸MSからも聞かれております。今後の医薬品卸としての懸念点はこれでしょうか。

 

また取引卸を切ったノボノルディスク ファーマ自体の信用問題にも関わってきます。今回一番の打撃を受けるのが卸と調剤薬局ですので、製薬メーカーの処方の要でもある医師への影響はほとんどないかも知れません。しかし地方卸ほど処方元との関係性がまだまだ高くのなっておりますので、「うちは切られた」と処方元に泣きつき、他製薬会社のインスリン製品への切り替えをお願いするなどの逆襲に出る可能性は否めません。ノボノルディスク ファーマとしては、これが一番の懸念点でしょうか。

ノボノルディスクファーマの取引卸絞り込みが意味するものは? まとめ

業界に衝撃を与えたノボノルディスク ファーマの取引卸の絞り込み。ノボノルディスク ファーマと言えば2018年10月にリストラを発表致しました。その後経費の節減などを行い、そして今回の物流コスト削減の一貫として行われた取引卸の絞り込み。特に取引にドライな外資系はこれをモデルケースとして追随するのではないかと、医薬品卸に行っても病院の廊下でも噂が絶えません。

 

上記でもご紹介致しました通り、昨今の製薬業界を取り巻く環境は劇的に変化しております。少子高齢化の進展から始まった製薬業界への締め付けは2017年から始まった薬価制度抜本改革、そしてジェネリック医薬品変更率80%の国策化などが具体的な例です。

 

特に2018年4月の新薬創出加算品の見直しにより、多くの革新的な新薬が薬価ダウンの憂き目に合いました。そこから製薬業界全体が大きく崩れだしたと感じております。今回医薬品卸の絞り込みを行ったノボノルディスクファーマは決して業績が悪いわけでは有りません。しかし2018年10月にリストラを行い、経費の削減を行ってもまだ改善が見られないことからの苦肉の策だったと想像致します。それほど社内が追い詰められている状況とお察し致します。

 

リストラ同様にこれは製薬会社にお勤めの方なら、明日は我が身です。1社やりだしたら追随するのが製薬業界です。今後の業界を取り巻く環境の変化を注視して参りましょう。

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