あっという間に2023年になりました。2022年も多くの製薬会社でリストラが行われました。
特に業界を震撼させたのがファイザーとヤンセンファーマのリストラ。ファイザーが470人もの大人数のリストラを断行した矢先、今度はヤンセンファーマが「ポジションクローズ」というなの新たな表現での事実上のリストラを断行致しました。
そして2023年年明け第一発目の大規模リストラとして2019年に続き「バイエル薬品」からリストラが発表されました。
バイエル薬品 早期希望退職480人募集 医療用医薬品部門 MRなど35~65歳が対象、4月頃に実施 | 医薬経済社 https://t.co/2cou9y4FPG
— 医薬経済社 (@risfax_iyaku) January 15, 2023
バイエル薬品のリストラは2019年にも行われましたが、その時は160人の募集に対し240人が応募されたようです。
今回はそれをはるかに上回る480人・・ 2022年に行われたファイザーのリストラに迫る大人数です。今回のリストラは2023年の4月に行われたようですが、400人前後が手上げをしたと報じられております。
今回のバイエル薬品のリストラは
●対象年齢:35-65歳
●対象部門:医療用医薬品部門(循環器・腎臓領域、オンコロジー・婦人科・血液・眼科)
●一部対象部門:ラジオロジー部門、経営企画本部、研究開発本部、メディカルアフェアーズ
●条件:未定
とかなり幅広いMR職を対象としております。特にイグザレルトを「循環器・腎臓領域」担当MRはバイエル社の総MR1,000人のうち600人を占める大舞台ですので、ほとんどの方が対象になったでしょう。
もはや早期退職(リストラ)が当たり前となってきた製薬業界。業界自体が斜陽産業と化していることは否めませんが、他の業界と比べるとまだまだ給与水準や福利厚生も良く、今製薬業界にお勤めの方は、他業界に転職するには躊躇してしまうでしょう。
今製薬業界にお勤めの方はほぼ全員がリストラの危機に瀕していると言っても過言ではありません。このような恵まれた業界である製薬業界で生き残るためには、日々変化に対応しスキルアップに精進しなければいけません。
当ブログではそんな製薬業界での生き残りをかけて、私のリストラ・転職体験を基に「生き残りのためのノウハウ」を提供して参りました。
今後製薬会社で働き続けるために、現在外資系製薬会社本社勤務の私が最近特に感じている「2023年以降も製薬会社で働き続けるためのノウハウ」をご紹介致します。
私が過去に経験した自身の「リストラ体験」をまとめております。これからリストラが起こる可能性がある方の参考にして頂けますと幸いです↓
今後製薬業界で働き続けるために必要なこと①「英語力」
私が現在外資系製薬会社の本社に勤めていて一番強く感じるのが「今後は英語力のある人材が生き残る」ということです。
製薬業界での英語力は前々から当ブログでもご紹介して参りましたが、特に2022年からはそれをより強く感じる機会が多くなりました。
これは外資系に限ったことではありません。内資系企業でも今後日本市場だけで生き残っていくことが難しい現在、英語が出来て海外とのやり取りができる人材を求めております。
武田薬品は2013年度より新卒採用の基準に.TOEIC® スコア730点を設定して、製薬業界ではより早くグローバル人材の育成を始めました。
もはや製薬業界で生き残っていくためにはスキルやキャリアだけではダメです。そこに英語力が加われなければ、リストラの最有力候補になってしまいます。
そんな私は英語を勉強しているのか?ということですが現在絶賛勉強中です。ただ私の英語力は中学1年生並みです。一度試しにTOEICを受験してみたら280点。。これはヤバいと思い、自費で英語学習を開始しました。
現在どの製薬会社でも研修制度が充実しており、その一部に「英語学習」が含まれている会社がありますよね。オンライン英会話の受講料を会社が負担してくれたりする制度です。
ただ英語力ゼロの私は会社の免除制度を利用せずに、自費で学習を開始しました。これは私の経験値から言えることですが、会社の制度を利用してしまうとどこか費用負担に甘えてしまって、学習が滞りがちになってしまいます。
しかし自費を叩いて学習をすると、身銭を切っているので「絶対に学習しなければ」ならない状況に陥ります。
最近行われた外資系製薬会社のリストラでも面接時に「あなたは英語が出来ないので席はありません」と言われた事例も多いと聞いております。いざという時に丸腰では「時すでに遅し」です。
そこで英語力ゼロの私が現在学習している2つの学習ツールについてご紹介致します。
英語力ゼロの私が今実践していること①「デュオリンゴ」
英語力ゼロの私が最初に踏み切ったのが英語学習アプリ「デュオリンゴ」です。最近CMでもけっこうな出番があるので、名前だけ聞いたことがあるという方は多いと思います。
デュオリンゴ(Duolingo)は英語アレルギーであった私でもすんなり導入でき、毎日5分から10分程度の学習時間でも多少の英語力が身に付きます。
待ち時間や移動時間などのスキマ時間に楽しみながら英語を学習することができます。これを毎日10-15分繰り返し学習するだけで英語レベルは少しずつですが、確実に上がります。
ちなみにデュオリンゴ(Duolingo)は基本無料アプリ(CMでもそううたってますよね)なのですが、無料版は3回間違えるとその日の学習が終わってしまいます。しかし有料版(年間6,400円一括払い)は無限で学習できます。
デュオリンゴ(Duolingo)は単価もオンライン会話に比べて安いので「まずは何でもよいから英語学習を始めたい!」という方に導入としておすすめ出来ます。
デュオリンゴ(Duolingo)にしてもスタディサプリにしても英語アプリをダウンロードするのであれば有料版をダウンロードすることをおすすめ致します。
製薬会社にお勤めの方にとって年間6,400円の出費なんて全然痛くもかゆくもないと思います(笑)もはやスマホゲームに没頭している時間はありません。
今後自分と家族の身を守るためにも、スマホゲームに費やしている時間を英語学習に変更しましょう!
デュオリンゴ(Duolingo)AppleStoreからのダウンロードはこちら↓
デュオリンゴ(Duolingo)Androidからのダウンロードはこちら↓
英語力ゼロの私が今実践していること②オンライン英会話「TORAIZ(トライズ)」で集中的に学習
ただ「デュオリンゴ」だけの学習だと一方的な学習になってしまいますので、より実践的な英語力を身に付けるにはやはり「英会話」しかありません。
私はこれまで3年間デュオリンゴを毎日学習し、基礎的な英語力を身に付けたものの、やはり英会話となると何も話せないし、聞き取りもままなりませんでした。
そこで実際に英会話を習っていた私の身の回りの方に聞いてみたところ「TORAIZ」(トライズ)という英会話が良い!という話を聞いて、早速無料相談に申し込みました。
トライズには様々な英会話コースがありますが、私が無料相談を経て申し込んだのがその名も
「ゼロから始める英語初心者コース」(笑)
私は現在TORAIZ(トライズ)の「ゼロから始める英語初心者コース」を受講中なのですが、受講開始から2週間後に受験したTOEIC IPテストではスコアが280点から375点に上がりました(笑)
でこの「ゼロから始める英語初心者コース」では何をするかというと、
●週4回、25分のオンライン英会話レッスン(文法・発音)
●毎日3時間の学習(文法・発音・聞き取り・単語←プログレスチェック時に出される課題)
●週1回のプログレスチェック(単語・発音)
です。
「毎日3時間?!そんなの無理!」と思われたことでしょう。この1日3時間をやりくりするには相当の覚悟と信念がなければ継続できません。
ちなみに「ゼロから始める英語初心者コース」の費用は3か月コースで約50万円です。これだけ高額の投資をしたならば「毎日3時間の英語学習をやらなければならない」状況に追い込まれます。
そうです。英語を本気で学習するならある程度の金額を自己投資する必要があります。私も妻を説得して今後のリストラ対策と「英会話できて楽しく海外旅行に行きたい」という目的の元、50万を自己投資致しました。
英語の目的が仕事だけだと長続きしませんからね・・
詳しい学習内容と3か月後の成果については今後レビュー記事を書かせて頂きますが、英語力ゼロの私が開始から2週間で成果が出た、効果を実感出来たのは間違いありません。
私は一度「TORAIZ」の無料相談に登録して「今後どうなりたいか?」を語って、実際に始めました。一度無料にて相談し、受講を決断されると良いでしょう。決して押し売りなどはありませんので、ご安心ください!
製薬業界で生き残りたいと本気で思っているのなら、多少高額な費用を払ってでも自己投資して英語力を向上するべきです。一歩踏み出しましょう。
今後製薬業界で働き続けるために必要なこと②「変化への対応力」
上記のように英語を学習にする必要性に駆られた時、その環境の変化に対応する能力や感覚は今後さらに求められます。
特に昨今は新型コロナウイルスによる訪問規制によって、デジタル化が進みました。また「MR不要論」によってリストラの可能性はどの製薬会社でも高まりました。
どの製薬会社でも環境の変化によって、営業スタイルが大きく変容しました。そこで変化に対応できない人は取り残されるどころか、万一リストラが発表された際にはリストラの最有力候補と言っても良いでしょう。
また変化に対応できない人は転職も出来ません。これだけ人材の流動化が激しい時代に「まだ一度も転職経験がありません」「MRしかやったことがありません」というのは非常にリスキーです。
いつまでも過去のやり方に固執している人も要注意です。どの業界に行っても「変化への対応力」が成功へのカギとなります。
今後製薬業界で働き続けるために必要なこと③「決断力」
2023年にはいつにもましてリストラへの備えが必要です。そしていつ自分自身に身に降りかかるかわからない早期退職(リストラ)に備えていざという時のための判断、「決断力」を磨いておく必要があります。
来るべき未来を予測してその時に辞めて違う道へ進むのか?それとも残っても地獄の会社に勤め続けるのか?大きな決断をしなければならない時が必ず来ます。
ヤンセンや中外製薬、ノバルティスファーマなど、スペシャリティ製品に特化してさらにパイプラインが豊富な会社でも「今以上の人員は今後必要ない」と判断して、リストラを断行する時代です。
今後世に必要とされる「スペシャリティ製品」を扱う会社でさえも人員削減に踏み切るのですから、プライマリー製品がメインの会社は益々「MRの存在意義」が問われてきます。
まさに2023年1月16日に発表されたバイエル薬品のリストラはその典型です。明らかに売り上げトップ製品である抗凝固薬「イグザレルト」の2023年6月の特許切れが影響を及ぼしていると言えます。
今後「バイエル薬品」のようにプライマリーメインのメーカーで「トップ製品のパテント切れが起こる」というメーカーは要注意です。さらに後に続く新薬がなければなおさらです。
会社の先々を素早く察知して、早めに決断できる「決断力」が今後はより瞬時に問われます。家族やご自身を守るためには必要な能力と言えます。
来るべきリストラに備えて転職エージェントには少なくても2社は登録する
「決断力」の一つが転職です。現在製薬業界にお勤めの方全員が現在リストラの危機に瀕していると言っても過言ではありません。
特に「新卒から1社しか経験したことがない」「これまでMRしかしたことがない」というMRの皆さんはスキルに関係なく「リストラ候補筆頭」と言えます。
ただこれまでのMRにやりがいを感じている方は、今後もこれまでのキャリアを生かして「MRを続けたい!」とお考えのこととお察しいたします。
MR中途採用氷河期と言えども、まだまだ求人はあると言えるのが製薬業界です。厳しい時代でもまだまだMR求人が多い2つの転職エージェントを下記にご紹介致します。
MR BiZ
名前の通りMRの転職に特化した転職エージェントが「MR BiZ」です。1部上場企業の株式会社クイックが運営している転職エージェントです。
メガファーマから中堅の製薬会社まで業界トップクラスの求人数を誇り、唯一のMR専門転職エージェントですので、今後もMR職に拘って仕事を続けたのであれば絶対に登録しておくべき転職エージェントです。
MR BiZの担当者の方に転職市場動向を直接伺いました。2022年10月に「MR Biz担当者」にインタビューした段階でMRの転職市場は対前年増加傾向とのことなので、MRを続けたい方はまだチャンスがありです。
ただし転職に有利な年齢層は26-44歳で、39歳までだと尚に有利のようです。 「MR BiZ」の利用に関して年齢制限は特にありませんが、50代での転職要件はあるものの、上記年齢層に比べるとかなり少ないようです。
なので「まだ私は早期退職募集要件に当てはまらない年齢」とも言える現在20代-34歳の方でも、将来必ずリストラの憂き目に合うことを考えれば「MR BiZ」には登録しておくべきかと思います。決断は早い方が良いです。
また「MR BiZ」ではMR職以外にもCRAやMSLさらには特約店担当者など、製薬業界での幅広い職種も扱っております。
リストラのリスク回避という観点だけではなく、キャリアアップを見据えて登録されるのも良いでしょう。
リクルートダイレクトスカウト
誰しもが知る「リクルート」が運営する「リクルートダイレクトスカウト」最近では「登録して待つだけ!」のフレーズで、TVCMも多く放送されており、2022年サッカーワールドカップの時にはかなりのCMが流れていたので、ご記憶にある方も多いでしょう。
私は「リクルートダイレクトスカウト」の前身である「キャリアカーバー」の時に登録致しました。
「リクルートダイレクトスカウト」の特徴としては、ご自身の職歴と気になる求人や条件を入力したらそれに見合った求人が企業やエージェント、ヘッドハンターから直接連絡が来るという仕組みです。
この手の転職エージェントはいくつもあるのですが、その代表格である「ビズリーチ」の倍以上はオファーが来ると感じております。
製薬業界の求人としては「リクルート」の知名度などから「リクルートダイレクトスカウト」が圧倒的に多いと私自身感じております。
そしてその求人のほぼ90%が外資系製薬会社です。私の場合、現在は外資系製薬会社の本社営業部門に所属しておりますので、そのキャリアを生かしたオファーを多く頂きます。
製薬会社で仕事を続けながら他部署の仕事をしてみたい、という方はぜひ「リクルートダイレクトスカウト」に登録されることをおすすめ致します。
今後製薬業界で働き続けるために必要なこと:まとめ 英語は絶対に勉強するべき
2023年「バイエル薬品」の早期退職発表に続き、ブリストルマイヤーズと中外製薬でも再び早期退職・人員削減の発表がありました。
BMSも人員削減、早期退職者募集へ 「レブラミド」特許切れなどに備え、外資系リストラが連鎖の様相 | 医薬経済社 https://t.co/OolfZlmvKt
— 医薬経済社 (@risfax_iyaku) February 23, 2023
人員削減、業績好調の中外製薬でも 退職勧奨は否定「自主的な手挙げで」、R&Dに経営資源集中 | 医薬経済社 https://t.co/N9srHqsV51
— 医薬経済社 (@risfax_iyaku) March 2, 2023
パイプラインが豊富なブリストルマイヤーズや中外製薬でも人員削減に踏み切る時代です。もはや製薬業界は安泰ではありません。
今回の「バイエル薬品」のようにプライマリー中心の製薬会社で、近いうちに主力品のパテント切れがあり、それを補えるだけのパイプラインがない会社にお勤めの方は高い危機感を持った方が良いでしょう。
また「新卒から生え抜きでMRの経験しかない」という方も、いざリストラが断行された際にはリストラ最有力候補となる可能性大です。
それでも「今の会社で働き続けたい!」「製薬業界以外は考えられない!」ということであれば、今すぐ英語の学習に取り掛かりましょう。
そして英語力をエビデンスで示すためには最低でも「TOEIC」のスコアは必要になります。そのためにはある程度のお金がかかってでも「英会話教室」に通うべきです。
私のようなアラフォーでもまだまだ間に合います。スマホゲームや飲み会に没頭(コロナで減ったと思いますが)しているなら今すぐ「英語力」を高めて、将来の自分や家族を守る活動を開始する決断をしましょう。
コメント
mrは英語要らないですよ外出四社いたが英語会議通訳着くよ。文献も訳が来る。医者もそんな英会話で話す事はない。