新型コロナウイルスの感染拡大が徐々に治りつつあり、救急事態宣言が解除されたエリアもありますが、全国的に医療体制がひっ迫している状況もあり、すぐに製薬会社MRの営業活動が通常状態に戻るとは考えられません。
当ブログでは今後のMRの働き方が大きく変化すると言う記事を書かせて頂きました。通常面会によるディテールからオンラインによる面会「リモートディテール(オンライン面会)」へと変化していくということです。
そして「オンライン面談(リモートディテール)」に続いて今後普及すると考えられるのが「オンライン講演会」と言われております。
以前からWeb講演会を積極的に行ってきた製薬会社各社は、次なる企業価値と製品価値向上のために、新型コロナウイルス感染拡大時期の今、「オンライン講演会」推進に向けて動き出しました。
今後「オンライン講演会」をどのようにして実施していけば良いのか?またどのような講演内容が新型コロナウイルス感染拡大の今時期に必要とされている内容なのか?について考えて参ります。
「オンライン講演会」と「Web講演会」との違いは?
基本的に「オンライン講演会」と「Web講演会」はWebで実施する講演会に変わりはありません。
「Web講演会」の視聴は先生方が自宅や医局で一人で視聴する、もしくはMRが医局の会議室に先生方を集客して弁当食べながら行います。
一方「オンライン講演会」視聴の「Web講演会との決定的な違いは「集客しないこと」です。全ての先生が自宅、もしくは医局で一人で視聴することになります。
新型コロナウイルスが一旦収束したとしても、三密になる従来型の「講演会」は実施が嫌煙される可能性があり、三密を回避できる「オンライン講演会」が今後主流となりそうです。
というか主流となります(笑)すでに先を見据えている製薬会社は「オンライン講演会」の実施を水面下で進めております。「デジタル」同様に乗り遅れないようにしましょう。
今後は「オンライン講演会」がメインになる!MRは今のうちに手順に慣れておきべき!
もし医療機関の訪問自粛が解除されたとしても、講演会会場への移動が伴い三密状態になる従来の「講演会」はしばらく開催は出来ないでしょう。普通に考えても医療従事者として行く気にならないと思います。
ただ製薬会社としては何かアクションを起こさなければならない、それが「デジタル」であったり「オンライン面会」であったり「オンライン講演会」であったりするのです。
つまり情報提供のコンテンツが限られる中、新たな情報提供手段として登場したのが「オンライン講演会」です。
今後しばらくは三密が回避されることから、通常の行き当たりばったりの訪問営業のスタイルは一掃され、「デジタル」「オンライン面会(リモートディテール)」「オンライン講演会」の3つが主流となるでしょう。
今しきりにいろんなメーカーの方から「訪問自粛の中、おたくはどんな活動しているの?」と連絡を頂きます。未だに「デジタル」すら導入しておらず「お手紙作戦」などと銘打ってMR活動している製薬会社があります。
そんな製薬会社もしくはMRはもはや時代遅れです。当ブログで度々登場している私の好きな言葉にダーウィンの名言があります。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である。」
新型コロナウイルスによってMRの通常営業スタイルが崩壊し「新しい生活様式」ならぬ「新しい仕事様式」が始まるでしょう。
変化に対応出来ない製薬会社やMRは淘汰され、いざリストラが断行されたら真っ先にリストラ候補でしょう。
今後は変化に順応し、自ら率先して「デジタル」や「オンライン面談(リモートディテール)」そして「オンライン講演会」を企画・実践する製薬会社やMRが生き残っていく時代になります。
会社から「オンライン講演会」がリリースされたら、拒否反応を示さずに早いうちから慣れておくべきです。
「オンライン講演会」実施に向けて今MRが出来ることは?
これから「オンライン講演会」が主流になると申し上げましたが、製薬会社各社が今一番苦戦しているのが「オンライン講演会」実施までのプロセスです。
従来完全アポイント先の先生に対しては「講演会ネタ」が「アポイント取得」の大義名分になっている方が多かったと思います(少なくても私がそうでした)
しかし直接の面会がしばらくは叶わない環境下で、「オンライン講演会」にまで辿り着かないのが各社の悩みのようです。
では「オンライン講演会」実施までどのようなプロセスを経れば良いのでしょうか?
直接面会が出来ない今、先生方と「オンライン講演会」の打ち合わせをするため必要なツールが、「オンライン面談(リモートディテール)」です。
「オンライン講演会」を行う前にまずは「オンライン面談(リモートディテール)」を極めなくてはなりません。「オンライン面談(リモートディテール)」の必要性については記事に書いてますので、ぜひご覧ください↓
「オンライン面談(リモートディテール)」を行うのにも大義名分が必要であり、その一つが「オンライン講演会」なのです。
なので「オンライン面談(リモートディテール)と「オンライン講演会」はセットだと思っても良いでしょう。もはやこれからの時代で活躍するには「オンラインスキル」は必須と言っても良いでしょう。
「オンライン講演会」を企画するには従来の「講演会」同様に、営業所メンバーや役割の先生方との念密な打ち合わせが必要です。
「オンライン講演会」の内容の吟味とテーマの選定、役割者の先生方の選定、オンライン講演会当日の流れ、デジタルを活用した集客方法など、疎遠になっている営業所メンバーとのコミュニケーションの機会でもあります。
「オンライン講演会」開催までは、役割の先生方と「オンライン面談(リモートディテール)」を数回行うネタにもなりますし、何よりもアポイントの大義名分にもなります。
特にテレワーク期間中は、作戦を練る絶好の機会かと思います。これから本格的に始動する「オンライン講演会」開催に向けてじっくりと作戦を練りましょう。
私の身の回りで「オンライン講演会」を実施した方がいれば、実際の流れを追ってブログに書きたいと思います。
新型コロナウイルス感染拡大時期の今、どういった内容のニーズがあるのか?
新型コロナウイルス感染拡大の最中、先生方も暇ではありません。今まで通りの自社医薬品に有意な内容のWeb講演会や疾患Web講演会は関心が湧きません。
昨今各社のWeb講演会コンテンツを見てみると、どれも同じような内容ばかりです。特に糖尿病領域は「SGLT2」に特化した内容ばかり。正直医師は飽き飽きしているのが現状です。
では新型コロナイウルス感染拡大の環境下で、どんな内容の講演会が喜ばれるのでしょうか?
それは製薬会社各社が主力としている製品or疾患に+α(今では新型コロナ)の付加価値を加えた「オンライン講演会」のニーズがありそうです。
例を挙げるとすれば、糖尿病であれば「SGLT2」だけのテーマではなく、「糖尿病シックデイ対応+新型コロナ」、認知症だと「高齢者介護施設+新型コロナ」など製品or疾患に+αの内容です。
どの製薬業界関係者に聞いても今は「●●疾患+新型コロナ」の話題が圧倒的に関心が高いです。特に基礎疾患を持っている患者に対する新型コロナウイルスへの対策と影響は、今どの医師も関心がかなり高まっております。
その時々のトレンドやニーズに合わせた「オンライン講演会」を開催する企画力や、実行力が今後のMRには求められるでしょう。
【MRアフターコロナ】「オンライン講演会」の手順を考える!まとめ
新型コロナウイルスとの戦いは、医療関係者である私たち製薬会社社員も長くなることが予測されます。医師や薬剤師の先生方への従来の営業スタイルはもはや通常に戻ることはありません。
今後は「デジタル」「オンライン面談(リモートディテール)」に加えて、今回ご紹介した「オンライン講演会」の3つがMR活動の主流となって行くでしょう。
これは現在の製薬会社各社の動きを見ていると間違いないといっても過言ではありません。
今後製薬業界で生き残っていくためには「デジタル」「オンライン面談(リモートディテール)」「オンライン講演会」の3つを企画できる「企画力」と「実行力」が求められます。
新しいツールはどなたも最初は否定したくなる気持ちも理解出来ます。しかし政府も「新しい生活様式」を取り入れることを推奨している今、私たち製薬業界社員も「新しい仕事様式」を取り入れなければなりません。
3、4年前に「デジタル」が普及し始めた当初「俺は足で稼ぐんだ!デジタルで情報提供なんて邪道だ!」と「デジタル」を真っ向否定しているMRがおりました。
しかし新型コロナウイルスで医療機関に訪問出来ない今、真っ先に「デジタル」を導入した製薬会社は重宝し、「デジタル」を導入していない製薬会社は情報提供に苦慮していることはいうまでもありません。
「オンライン面談(リモートディテール)」や「オンライン講演会」も真っ先に始めたところが有意になることは「デジタル」の前例からもご理解頂けると思います。
時代に乗り遅れてはいけません。テレワークの今のうちに「オンライン講演会」スキルを磨いておきましょう!
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