現在の医薬品業界を取り巻く環境は激変しております。薬価制度抜本改革やジェネリックの国策化、そしてこれからは毎年薬価改定が行われると言われており、製薬会社にとっては逆境の時代が続くと考えられます。
昨今、製薬会社各社は次々と早期退職(リストラ)の断行を発表。外資系に限らず最近では社員に優しいと言われている内資系の中堅製薬会社でも次々と早期退職(リストラ)を発表しております。
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会社から早期退職(リストラ)が発表された時に、次のステップを考えて転職を決断される方、さらには会社に残りたいけど事実上の「肩たたき」にあい、退職を余儀なくされる方もいらっしゃるのは事実です。
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しかし早期退職(リストラ)が発表されても会社から「君はぜひ残って欲しい!」と残留を懇願される方もいらっしゃいます。そんな方は会社に残ってぜひ出世を目指して欲しい!ということを、私の事例からご紹介させて頂きます。
早期退職(リストラ)には三段階の面接パターンがある
「早期退職優遇制度」とは、会社はあくまでも手上げされた方に出口を用意して、きちんと支援も行いますよー、というのが建前です。しかし現実はそうは甘くありません。過去の記事にも記載しておりますが、早期退職(リストラ)が行われる大体半年前には実際に「辞めて欲しい人」のリストアップを行います。そして実際にリストラを断行する時にはすでに「辞めて欲しい人」がはっきりとリストアップされております。
企業がリストラを行う時には条件を付けます。最近の製薬会社各社に多いのが「45歳入社5年以上」というものです。その対象の方の中で、実施時にはすでに「絞り込み」が行われているのです。その人選とはA・B・Cの三段階で設定されていると言われております。
Aは「絶対に残ってもらいたい人」Bは「手上げしたら容認する人」Cは「絶対に辞めてもらいたい人」となります。早期退職(リストラ)が企業から発表されますと実際に対象者は全員上長との面談が行われます。その面談の場では「今のお気持ち」と「今辞めるといくらもらえる」という実際の金額が定時された封筒が渡されます。ここでAとBの人は「今の気持ち」を建前上確認された上で、ほとんんどが1回から2回で面接が終了致します。
しかし残念ながらCに選ばれてしまった方は「辞めます」と言わない限り、リストラの応募期間終了までの間、永遠に面談が行われます。実際の面接では上長も直接「辞めろ!」とは言えませんので、「良い機会だから次のキャリアを考えてみては?」「今のあなたの取り組み内容だと会社にい続けるのは厳しい」などと徐々に退職を促すように追い込んでいくというのがリストラ実施会社のやり方です。
「残って欲しい!」という方は優秀な方で将来の幹部候補
残念ながらリストラが断行されてしまった製薬会社でも「残って欲しい!」と上長から懇願されたあなたは間違いなく将来の「幹部候補」です。Aの方はその会社にいる限りは「将来有望」と言っても良いでしょう。
実際私はリストラの生の現場におりまして、実際に面接も経験致しました。私は恥ずかしながら「A」、「残って欲しい」と懇願されましたが、面接も一応の意思確認があった程度で、「これからも会社を引っ張っていって欲しい」の一言で終了致しました。
その一方でAに選ばれた人で「辞める!」と言った方への上長の残留交渉は凄まじい物がありました。「辞める!」の一点張りの社員に対して「希望勤務地」やら「将来への幹部候補の約束」やら色々と条件を付けてきました。
リストラ断行会社のその時の雰囲気の悪さと言ったら、思い出したくもないくらいひどい状態です。そんな社内の険悪な状況を見た「リストラ対象外の若手社員」は辞めていってしまいます。将来有望な若手にまで多大なる影響を与えるのがリストラです。ですので会社は優秀な社員の慰留に必死なのです。
「残って欲しい!」という方ほど辞める確率が高いという現実
しかし「残って欲しい!」と言われた社員ほど辞めていくのが製薬会社のリストラの現状です。今ではすっかり数年前と比較して中途採用の求人が激減してしまいましたが、それでも他の業界よりかはまだまだ多い方と言えます。
製薬会社がリストラを実施する時は「主力品目にジェネリックが発売した」「将来ジェネリックの侵食を受ける」「近い将来新薬が全くない」という時です。ですので優秀な方ほど「将来性」を悲観して、「将来性」のある製薬会社へ転職していくのが現状です。
そしてリストラで肩を叩き続かれた方の方が多く残ってしまったという、企業にとっては本末転倒な状況になってしまっております。
「出世」のライバルが減るなら「出世」を目指そう!
しかし「A」に選ばれ、「残って欲しい!」と懇願された方は、間違いなく将来の「幹部候補」です。そんな幹部候補が次々と転職していき、幹部候補がいなくなった製薬会社では、逆に「出世」のチャンスが到来したと言っても過言ではありません。
「幹部候補」に名を連ねながらも自ら辞めていった社員は、会社に残ってキャリアアップすることを選んだ「A」の社員からすると「出世のライバル」が減ったことになります。実は私もその辞めてうちの一人なわけですが、辞めた会社は多くの優秀な人材が他社に流れました。今その会社を眺めてみると明らかに「こいつは出世しないだろう」と言われていた社員が次々と管理職に登用されております。
「出世のライバル」が減ることは、逆に「出世のチャンス」を早々に掴む事にもなります。もし残留を懇願された方で「出世」を強く望まれているのであれば、「転職」を踏みとどまり、会社に残ってキャリアアップを目指すのも良いのではないでしょうか。
それでも「将来性」が我慢出来ないのであれば「転職」する!
「出世のライバルが自らどんどん辞めていく」そんな状況を私は理解しておりましたが、私は「転職」の道を選びました。今の会社と仕事内容にはかなり満足しておりますが、そのまま前の会社に残っていれば間違いなく「出世街道」を歩めたことは間違いありません。今の環境に自ら身を置いた事に後悔することもあります。
しかし私はどうしても「出世」よりも「将来性」を選んでしまいました。そのまま会社に残ってキャリアアップしても製薬会社の生命線でもある「製品力」と「将来性」に自信が持てなかったのです。また出世したとしても、その「製品力」と「将来性」でモチベーションを維持することが困難であると判断致しました。そこで会社のリストラ断行をきっかけに自身のキャリアを改めて見直し、転職を決意致しました。
しかし私もアラフォーのMR、このままMRで良いのか?違うキャリアを歩むべきではないだろうか?色々自問自答致しました。そこで頼ったのが「転職サイト」です。転職サイトは数多くの会社があります。その中でも違う製薬会社で「ある程度レベルの高い仕事がしたい!」と思った私は、複数の転職サイトに登録致しました。その一つが「キャリアカバー」です。
「キャリアカバー」はリクルートが運営するハイクラス専門の転職サイトです。ヘッドハンター数600名、年収600万円以上の6000件以上の求人数があります。会員登録すると、非公開求人情報など会員限定の情報を閲覧できますので、アラフォー以上のMRで「今の仕事以上の仕事がしたい!」と言う方は登録することをお勧めいたします!↓
製薬会社MRリストラ時代に出世を目指す!今このご時世だからこそ出世を目指そう! まとめ
2019年10月には消費税増税が予想されており、そこでの薬価改定、そして2020年4月にも薬価改定でさらなる薬価ダウン、新薬創出加算品目の減少、さらには地域フォーミュラリーの加速など、製薬会社を取り巻く環境の変化はどんどん悪くなることが予測されております。
最終的に「会社の残って出世街道を歩むのか?」「転職して新たなキャリアを歩むのか?」はご自身の判断次第ですが、4回の転職をした私の経験から言えることは「出世」を選んだ方は製薬会社MRのモチベーションの源である「製品力」と「将来性」に耐えられるかどうかです。私はそれに耐えられなくて「出世」よりも「転職」して、キャリアアップする道を選択致しました。「出世」に興味がある方は、会社に残って出世を目指すべきです!ライバルが減った会社は必ず「出世」への近道になります。
どちらかお悩みの方は一度転職サイトに登録して、第三者から意見をもらうと言うのも一つの手でしょう。転職サイトに登録しからといって必ず転職しなければならないと言うわけではありません。将来の選択肢を示してくれる「転職サイト」に登録するのも良いでしょう。
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